2016, Print on paper, type metal

Paper: 21x14.8(each)

Type metal: dimensions variable

Unique

バーゼルは銀行の街である。その一方でラインの川岸には水車小屋があり、紙づくりが行われている。人々はここで製紙から印刷、製本と出版まで取り組み、水運を生かして出荷していたのだ。知の流通、という言葉はここではメタファーではない。だが街にあふれる銀行が扱うのもまた通貨である。金融資本主義の牙城として知られるスイス、バーゼルだが、その足元には常にライン川の流れがあったのだ。今は印刷博物館となった水車小屋でわたしは、この印象を一つの形に集約したいと考えた。この博物館で実演されている中で「最新の」テクノロジーであるリノタイプ機は、タイプライターに入力した文字列をそのまま活字に鋳造する機械であった。「カレント・インプレッション」という語が様々なバリエーションで入力され、出てきた活字の塊は燃えるように熱かった。

 

 

Current Impression